ご贔屓を愉しむ 聖地悦楽編 [乗り物大好き]
さて、京都河原町駅から乗った阪急電鉄京都線の特急電車は、つつがなく梅田駅に到着した。
到着した梅田駅は、阪急電鉄のターミナルである。
阪急電鉄は神戸線・宝塚線・京都線と、3本の本線を持ち、そのすべてが梅田駅から発着する。
どれも重要な通勤路線であり、それぞれが複線のまま梅田駅まで来るから、隣の十三駅から梅田駅までは
合計6本の線路が並ぶのである。
さらに、梅田駅では、それぞれの本線が3本の線路に分かれているので、駅全体では、9本の線路となる。
その9本の線路と10本のホームが、一つの建物に収まっている様子は壮観である。
それは、阪急ファンのわたしには天国ともいえるもので、そこで、梅田駅を勝手に「聖地」と名付けてしまった。
せっかく久しぶりに梅田駅に来たのに、その「聖地」を巡礼せずにいられるものか...
...というわけで、今回は、「聖地」を愉しんだ思い出である。
ご贔屓を愉しむ 乗車悦楽編 [乗り物大好き]
たった2時間だったけれど、ひさしぶりの京都を愉しんで...愉しみすぎたか...
...気がつけば、もう大阪に移動しなければならない時間が迫っているのだった。
それで、たまたま行き会わせたタクシーに乗って、四条河原町の交差点まで運んで貰うことにした。
さて、やって来た四条河原町の交差点は大賑わいで、活気に溢れていた。
それもその筈、四条通と河原町通、この道筋は京都でも屈指の繁華街で、デパートや老舗が多く並んでいるのだ。
あの店この店、馴染みの店で買い物や見物をしたい...でも、もう行かなくては。
交差点地下にある、阪急電鉄京都線、河原町駅から大阪梅田を目指そうと思う。
駅に行くとき、ふと、アーケードを見ると、祇園祭の飾りが...そうか、お祭りも見ることができなかったのだなあ。
動くもの...動いていたもの [乗り物大好き]
さて、某日、友人のS君と二人、やって来たのは青梅駅である。
東京駅から中央線で西行し、約1時間ほどか、関東平野が尽きて、奥多摩の山々が始まるところに青梅市はある。
青梅までは、東京から直通の電車も頻繁に入っていてなかなか便利なのだった。
青梅にやってきた目的は散歩なのだけれど、目的地はいずれも山を越えたり、谷を下りたりした場所にある。
山か谷か...楽な方から手を付けるのがわたしの軟弱なところで、まず谷を下りて第一の目的地に行った。
下りるのは楽なもの...でも、同じところを登ってこなければならない。
太めのナツパパであるから登りは大の苦手...にもかかわらず、この日は張り切って、その登りをしのいで...
やっと写真上の青梅駅まで戻ったところなのである。
で、次の目的地は、というと、駅の裏山の、その奥にあるのだ。
うう、また登りだよ、と溜息が出たものの、やっこらさと歩き始めたのだった。
目的地までは、片側一車線ほどの道路が通っているので、その道を歩いていけばいいのに...
...近道があると知って色気を出し、行ってみれば一層急な登山道?なのだった。
まいったなあ。
ほんの僅かを愉しむ [乗り物大好き]
さて、流山散歩の話をあと一つしようか、と思う。
4月に入って最初の日曜日は晴れて気持ちの良い日、友人のS君と二人、流山の街を散歩したのだが、
郊外から始まり、魅力溢れる旧市街を見て回ったところで、そろそろ東京に戻ろうということになった。
来るときは「つくばエクスプレス」を利用したので、帰りはぜひ、流鉄に乗ろう。
旧市街の山側、そこに流鉄流山駅があった(写真上)。
木造平屋建て、改札口には自動改札機など無く、わたしが若かったころの鉄道駅そのままである。
麗らかな春の陽差しに佇む流山駅を見ていたら、なんとも懐かしく、そしてのんびりした気持ちになった。
思いを遂げるために距離は必要か [乗り物大好き]
唐津の街で用事を済ませ、食事を終えたら、もう午後2時を廻っていた。
晩秋の日暮れは早い、とはいってもここは九州、この時間ならまだもう一カ所くらい観光できそうである。
しかし、この日は早朝5時前に起き、5時半に家を出てからずっと移動し続け。
わたしは良いとして、88歳の、父の疲れが気になるところだ。
そこで、唐津からはどこにも寄らず、今晩泊まる福岡へ向かうことにした。
唐津を出て福岡まで、高台の道からは、唐津湾や博多湾の素晴らしい眺望が愉しめる。
ところが、助手席の父はその間ずっと眠りっぱなし...ああ、元気そうに見えても疲れたんだなあ、としんみりしたりして。
福岡着は午後3時半。
福岡・天神のホテルに車を駐め、チェックインして、それぞれの部屋で片付けや休憩をする...
...つもりでいたら、すぐに父から電話がかかってきた。
おい、福岡のお土産を買いにデパートに行こう。
先ほどまでの、車中での疲れ方はどこに行ったのか...元気いっぱいの大きな声。
そう、父はデパートが、なかんずく、デパート地下の食料品売り場が大好きなのである。
リニア・鉄道館を見る その2 [乗り物大好き]
名古屋市港区・金城ふ頭地区にある 「JR東海 リニア・鉄道館」 では、主な展示区画が2カ所に分かれていた。
一つは前項で紹介した、速度世界新記録を出した車両が展示されている区画。
もう一つは、その奥、保存車両の展示区画である。
そこは広い空間...100㍍四方は十分ある大きな空間に、20両以上の車両が置かれていた。
そのほとんどがJR東海で活躍していた車両で、中でも新幹線車両の充実振りは際だっている。
上の写真は、奥から0系、100系、そして300系試作車と300系営業車両で、いずれも先頭車両のみ。
運転速度が上がるにつれ、先頭部の形がずいぶん違ってくるのが面白い。
リニア・鉄道館を見る その1 [乗り物大好き]
東海道新幹線「のぞみ15号」を名古屋駅で下り、乗り換えたのは、名古屋臨海鉄道あおなみ線だった。
あおなみ線名古屋駅は、JR在来線と新幹線の間にあって、乗り換えは便利。
名古屋駅を出ると、あおなみ線の電車は、一路南へ南へと走り続ける。
20分ほどで終点の金城ふ頭駅...この先はもう、伊勢湾という場所なのだった。
金城ふ頭駅から歩いてすぐ、目指す「JR東海 リニア・鉄道館」が見えた。
佐久間レールパークなどでJR東海が保存していた車両を中心に、鉄道全般について展示する施設である。
広い敷地に大きな建物...延べ床面積1.4万平方メートルもあるそうだ。
この日は晴れて気持ちの良い休日、入口には入場待ちの列が出来ていた。
ゆっくりと歩いてその列に並ぶ...鉄道好きの端くれとしては、期待で胸が膨らむひとときである。
目的はたしかにあるのだが [乗り物大好き]
目的のない旅、というのは面白いものである。
先々の予定に縛られることもなく、思い立った場所で好きに時を過ごすことが出来る。
ふだん、予定や用事であれこれと走り回っている身であれば、この小旅行は、なんとも開放感に満ちた一時なのだった。
それこそが、目的のない旅の醍醐味なのであろうか、と思う。
ところで、かの内田百閒は、その著書「阿房列車」で目的のない旅を繰り返しているが、旅の目的についても語っている。
...すなわち、目的のない旅は往路に限定される...というものである。
帰りは、自分の住まいに戻る、という「目的」が存在するのだから、これはもう立派な目的のある旅だ、と。
目的がある以上、好き放題に時間を浪費せず、まっすぐ帰路につくべき、なのであろう。
実際、内田百閒も、阿房列車では目的地まで着くと、そのあとは東京まで一息に帰っている。
目的のない旅といっても、細かく考えると、なかなか面倒なものである。
とりあえず東海道線に乗ろう [乗り物大好き]
お彼岸以降、季節が一気に秋へと転換した東京である。
それは嬉しいのだけれど、雨も多くなってちょっと憂鬱な陽気が続いていた。
...でも、土曜日は久しぶりに気持ちのいい晴れ、の予報。
そこで、友人のS君と散歩に行こう、ということになった。
どこへ...S君が、例の切符が発売されてるんですよ、という。
例の切符とは、鉄道の日を記念して、全国のJR路線に乗り放題の切符のこと。
...それを使って少し遠くまで行きませんか。
わたしに否やがあろう筈もなく、先週の土曜日朝、東京駅の「緑の窓口」でその切符を買い、出かけることになった。
それにしても、ここの「緑の窓口」は素敵な雰囲気だ。
カシオペアを愉しむ 見物編 [乗り物大好き]
札幌から東京まで、一番便利で早いのはもちろん飛行機である。
ところが、便利さと愉しさは必ずしも同じではなく...とくに、わたしのような鉄道好きには。
そこで一計を按じ、今夏の旅行では、計画段階で旅行会社を「JR北海道プラザ」に決めた。
なぜなら、札幌発の寝台列車は、JR北海道の受け持ちだから。
その後の交渉で、わたしの思惑は見事に実り、8月15日札幌発の「カシオペア」を予約することが出来たのである。
さて、8月15日当日、その切符を握りしめ、やって来たのは札幌駅である。
駅のホームで待つうち、午後4時すぎ、札幌駅4番線ホームに、「カシオペア」が機関車にひかれてやって来た。
これから「カシオペア」に乗るのだ、と思うと、鉄道好きの端くれとして胸が高鳴ってくるのだった。