二人の夏物語 [記憶に残っていること]
写真上は、おそらく1970年代の北海道小樽市のものである。
この時代の小樽は、今のような観光客の集まる街ではなく、観光地として名高い小樽運河もまた現役の姿だった。
上の、運河の東端から撮った写真には、沈んでしまった船があり、また、澱んだ水や堆積した泥が異臭を放っていた。
とてものこと、今のようなきれいな場所ではなかったのである。
...そうではあっても、運河界隈には、北国の港町が醸し出す独特の魅力が漂っていた。
この時期の、賑わいから取り残されたような小樽の街そして運河の風景はわたしを虜にするのだった。
写真から、夏の北国小樽の、静かなそしてなんとなく泥臭い雰囲気を感じていただけるだろうか。
夏に向けて [くらしの中で]
ここ数年、わが家では庭の一角に畑を作り、夏野菜を育てている。
...畑、と大きく出たけれど、実情はたたみ2畳ほどの広さで、いわゆる猫額大ですね。
そこに今年も夏野菜を育てよう、と近所のJA園芸センターで苗を買ってきたのだった。
近年のコロナ禍によるものか、園芸センターはいつ行っても大賑わいで、4月末には夏野菜の苗も多く用意される。
ところが、今年は我が家の初動が遅く、妻が出かけたのが連休明け、5月中旬なのだった。
近所で農家をしている友人に聞くと、夏野菜は5月の連休前までには植えなきゃなあ、という。
なので、ずいぶん遅れてしまったが、まあ仕方ない。
この時期、わたしはコロナワクチンの副反応で体調不良のせいもあって、苗の植え付けは妻が頑張った。
...わたしは写真を撮るだけで...一応記録には残したのだけれど。
都心にも絶景はあるぞ [街あるき]
さて、写真上は東京都千代田区麹町の大通りである。
この道は国道20号線、写真の奥は新宿を経て八王子そして甲府に至る、バリバリの一級国道ですね。
大通りの周りはオフィスビルが並び、平日のこの日は仕事をする老若男女が行き交うところであります。
そんなところに、半ば隠居状態のわたしが何故やって来たか、というと、年に一度は必ず見に行く場所を訪れるため。
じつはこの日、妻が外出していて、彼女の用事が済んだ頃合いに銀座で待ち合わせである。
わが家から銀座までは、最寄り駅の地下鉄有楽町線を使えば乗り換えなしで行ける。
少し早めに家を出て、途中にある麹町駅で一度下車し、その景色を見ていこうと画策したのだった。
この日は薄曇りで、景色を見るにはちょっと惜しいけれど、直射日光にあたらず済むのはありがたい。
目当ての場所は、写真上でいうと、景色の背後にある。