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子どもたちの魅力について [狛犬さん見物]

 

 

    29.JPG

 

 さて、狛犬には、地域や時代により実に多様なバリエーションが存在する。

 

 ※特に九州の狛犬の、その多様さとユニークさには瞠目させられる。komaQさんのブログに詳しい。

  ブログはこちら→

 

 その、様々な姿形の狛犬の中に、中国の獅子を原型にしているものがある。

 中国の獅子は雌雄一対で、雄は珠を手にし、雌は子をあやしているのが約束である。

 我が国の、獅子型の狛犬でも、雌雄一対で、子をあやす雌が多い。

 

 上の写真もそうで、親子のほのぼのとした感じが素晴らしく思える。

 

 

 

    30.JPG

 

 狛犬見物を続けるうち、狛犬の姿形もさる事ながら、子どもの表情にも関心が湧いた。

 親の狛犬は、姿形にいろいろと約束があって似たような形になりやすい...明治以降の狛犬は特に。

 それに比べ、子供は表情豊かに作られているのである。

 

 そこで、昨年一年間に見物した狛犬の中から、いくつかの子どもを選んでみた(写真上)。

 

 上の写真で、一番上の2体は、世田谷八幡神社の境内にあったもの。

 親の尻尾を噛んだり珠にかぶりついたり...悪ガキ風の顔も面白い。

 

 中段の2体は、中国は廬溝橋の欄干にあったもの(...あっ、狛犬じゃなかったな)。

 親に戯れたり、逆に頭を押さえつけられたり...思わず微笑んでしまう。

 

 下段の子供も、親の周りで遊んだり、乳を吸ったりととてもユニークで躍動感があった。

 

 

 狛犬は、悪霊や汚れから神社を守るという目的があるので、どうしてもおっかない姿形になりがち。

 それに比べ、雌の周りに遊ぶ子どもたちは、とても可愛らしくてホッとさせられることが多い。

 作り手のやさしい心根が現れているのかな、と思う。


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gop

子獅子連れが「 子取り」、玉踏みが「玉取り」ですか。
確かに連獅子、獅子の子落としってのもありますねぇ。
http://www.nihonkai.com/zerodama/komainu/culumn/02_ko.html
by gop (2009-01-24 18:01) 

YAP

狛犬に、こんな子連れバージョンがあったとは、今まで気づきませんでした。
今まで如何によく見ていなかったかということですね。
気をつけて見ようと思います。
by YAP (2009-01-24 19:09) 

HIROMI

あややや…。子持ちの狛犬さんなんて、初めてですよ。
ところ変われば、いろいろなんですね。
ちっちゃい狛犬でも、顔が怖いですね。
by HIROMI (2009-01-24 19:59) 

めぎ

みなさんと同じく、めぎも、子連れの狛犬、見たことなかったです。気がついてなかったのかなあ。こんなに表情豊かなんだってことも、実は知りませんでした。
by めぎ (2009-01-25 05:17) 

komaQ

紹介してもらって、恐縮してますデス。

狛犬さんを初めとして、愉快なみんなが、表情一つ変えないで、じっとしてます。(動いたら大変ですけど・・・(^―^) ニコリ )

それを、皆さんに紹介したくて始めたブログです。
これからも、細々と続けたいと思ってますので宜しく・・・・・です。

by komaQ (2009-01-25 07:31) 

くーぷらん

興味深いです。
次に神社へお参りするときは、注意して見てみます。
by くーぷらん (2009-01-25 10:12) 

りゅう

ホントですね〜
狛犬ってそんなにじっくりと見た事が無かったので
全然違いに気付いてませんでした。

今度からは逆に狛犬が気になって見てるかもしれません(笑)
by りゅう (2009-01-25 22:34) 

ナツパパ

MORIHANAさん。
nice、ありがとうございました。
今年は暖かい、というか寒さが続かない冬ですね。
先日の、札幌の最高気温8℃には驚きました。
暖かいのは良いんだけれど、その後寒くなって溶けた雪が凍って困る、
とは義弟の言です。
アイスバーンは大変だなあ、と思いますね。
by ナツパパ (2009-01-26 08:23) 

ナツパパ

gopさん。
そういう名前がついていたのですね、はじめて知りました。
中国でずいぶん多くの獅子を見ましたが、雄はみな同じようだったんですよ。
雌が...特に子どもの姿形が様々で面白かったですねえ。
そのスタイルが狛犬にも影響しているのでしょうね。
by ナツパパ (2009-01-26 08:26) 

ナツパパ

YAPさん。
獅子型の狛犬は、狛犬にすると若干異質なところもあるんです。
狛犬は、阿吽といって、片方が口を開け、片方は閉じているんですがね、
獅子型は、双方とも同じですねえ。
狛犬のルーツはどこか?というのは意見がたくさんあって、まだ定着していないようですが、
阿吽がない、というところで、中国の獅子が原型ではない、ように個人的には思いますねえ。
by ナツパパ (2009-01-26 08:30) 

ナツパパ

HIROMIさん。
津軽地方は狛犬の宝庫なんです。
津軽でしか見られない形の狛犬もあって、地域性を感じます。
今夏、津軽を訪ねられたらいいなあ、と思っているのですが、なにしろこの不況、
北海道まで車で行くようなぜいたくが出来るものかどうか。
オバマさんと麻生さん(...今夏まで?)には、頑張っていただきたいところです。
by ナツパパ (2009-01-26 08:34) 

ナツパパ

めぎさん。
狛犬の子ども...子犬で良いのかなあ(笑)...は千差万別、実に様々の姿形があります。
狛犬を、注文した方々も造った石工さんも、子犬をどんな形にするかで遊べたのでしょう。
子犬たちの仕草や表情を見ていると、きっと愉しみながら相談し作ったように感じます。
by ナツパパ (2009-01-26 08:38) 

ナツパパ

komaQさん。
komaQさんの記事に登場する狛犬たちがあまりに素晴らしいので、
勝手にブログを紹介させていただきました。
西から広まったといわれている狛犬、九州にはやはり様々な姿形の狛犬があるんですね。
もうもう毎回ビックリ!!
これからもずっと拝見させていただきたいと思っています。
by ナツパパ (2009-01-26 08:42) 

ナツパパ

hnbergさん。
nice、ありがとうございました。
小樽から赤井川に行く国道が出来たよ、って札幌の友人が教えてくれました。
昨秋は、紅葉を眺める皆さんで大渋滞だったのだとか。
今夏、もし行くことが出来たら、ぜひ通ってみたいなあ、と思っているところなんです。
by ナツパパ (2009-01-26 08:44) 

ナツパパ

くーぷらんさん。
神社に狛犬はつきもので、どこでも見られるのですが、ほとんどは類型的な狛犬ですね。
明治以降に作られた狛犬はますます画一的ですねえ。
それにひきかえ、古い神社などにある江戸期以前の狛犬はどれもユニークです。
古くからの神社が多い関西地方にも、とくに奈良県などには、ユニークな狛犬が多いです。
もし神社にお出でになる機会がありましたら、狛犬をご覧になってみて下さいね。

by ナツパパ (2009-01-26 08:50) 

ナツパパ

りゅうさん
狛犬というと、獅子の形が多いのですが、その他にも、狐、狼、犬、鳥、猿...
実に様々な動物が狛犬になっています。
江戸時代に作られた場合が多いみたいですが、造った皆さんの自由闊達さが
とても好ましく思われるんです。
自分たちの神社を大切に思っていたのだろうなあ、という感じを受けます。
by ナツパパ (2009-01-26 08:53) 

ナツパパ

こまちゃん さん。
nice、ありがとうございました。
毎年のことなんですが、一月は本当に早いなあ、と感じます。
つい先日お正月を迎えた、と思っていたのにもう、すぐ2月ですもの。
2月になるとわたしは、そろそろ花粉症の予防に走らなければなりません。
by ナツパパ (2009-01-26 20:06) 

ナツパパ

今造ROWINGTEAMさん。
nice、ありがとうございました。
水温む、という感じが来るまであと一月、といったところでしょうか。
そうなったらいよいよボートの季節ですね。
戸田まで応援に行こうかな。
by ナツパパ (2009-01-26 20:08) 

ナツパパ

cheeさん。
nice、ありがとうございました。
もうすぐ立春、そういう言葉を聞くだけで、なんとなく心が弾む思いがします。
以前は冬が大好きで、冷たい空気が大好きだったのですが。
でも、冬の澄んだ青空は、今でも大好きです。

by ナツパパ (2009-01-26 20:13) 

きょうパパ

子連れの狛犬・・・これまで気づいたことありませんでした。
親子の情愛を狛犬で表現というのも、難しい設定かもしれませんが、掘った人の心意気?を感じますね。
by きょうパパ (2009-01-31 21:00) 

ナツパパ

きょうパパさん。
そうなんですよね。狛犬自体が結構おっかない顔立ちなので、優しい表現はなかなか難しいところです。
一番上の写真で出会った狛犬の親子は、珍しくほのぼのとした雰囲気がありましたねえ。
彫った職人さんが、きっと子ども好きだったのでしょうね。
by ナツパパ (2009-02-01 15:50) 

ナツパパ

whitesoxさん。
nice、ありがとうございました。
獅子というと故宮で見たたくさんの獅子を思い出します。
金属製の獅子は、やはり中国だなあ、と思いましたねえ。
今は、狛犬も中国製がある、と聞きました。
by ナツパパ (2009-02-02 08:40) 

飛狼

遡って、拝見させていただきました^^
私もときどき狛犬を撮りますが、見方を変えてみるのも、おもしろいですね。
by 飛狼 (2009-02-10 12:01) 

ナツパパ

飛狼さん。
あっ、飛狼さんも狛犬がお好きでしたか。
わたしも狛犬が好きで、神社を訪れると、まず狛犬に目が行くようになってしまいました。
明治以前の狛犬はとてもユニークで面白いですね。
by ナツパパ (2009-02-11 01:23) 

あんこ

1枚目の写真を拝見して「おぉ!」と
以前世田谷線探検の折りにこの親子の狛犬を見て以来
神社を訪れる時に狛犬に注目するようになりました。
本当に優しいなんとも言えない良い表情なんですよね。

先日京都の宇治神社で木製の狛犬があることを知りました。
本物は市の歴史資料館に保存されているとのことで
見ることはできませんでしたが、鎌倉時代のものだそうです。
狛犬も奥が深いようで…
by あんこ (2009-02-15 23:57) 

ナツパパ

あんこさん。
あっ、あんこさんもこの狛犬をご覧になったのですね。
仰るとおり、情愛に満ちた表情がとても素敵ですよね。
わたしも一目で好きになりました。

鎌倉時代の狛犬というと、ほとんど最初期、もう狛犬のご先祖みたいな存在です。
一度拝見したいなあ。
by ナツパパ (2009-02-16 08:23)