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九段坂上の「花田」 [器を愉しむ]

 

 

 

 ガッシャーン ‥‥‥  台所で大きな音がした。

 晩ご飯の器を出していた子どもが落としちゃったみたいだ。

 妻の手伝いをしていたんだって。当人は半泣きだ。

 仕方ないよ。   食器は割れるものだから、今度から気をつければいいぞ。

 

 昨日の晩のことである。

 そうは言っても、ふだん使いに毎日使っている器が無くなるのは困る。

 そこで、仕事の合間を縫って、食器屋さんに行くことになった。

 

 

「花田」という店である(写真上)。

 

 九段の坂上にあって、ちょうど靖国神社の向かいである。

 実用に徹した食器を、手頃な値段で提供してくれる店だ。

 そうは言っても、大量生産の工業製品ではない。

 食器を得意にする作家が、使い勝手を考えながら一つ一つ作っている器だ。

 

            

 

 さして広い店内ではないのだが、見やすい展示である。

 磁器や陶器、どれもふだん使いに向いた器が揃っている。

 長く作り続けている器も多い。

 と言うより、花田が注文して作らせている器と言うべきかな。

 

 わたしが注文した、白磁八角の小鉢は、九谷青窯と言う窯のものだ。

 20年以上作り続けてくれている。

 おかげで、今度も同じ器がわが家に揃うことになった。

 

 

 

 店の奥には喫茶コーナーがあって、お茶とお菓子を戴くことが出来る。

 栗羊羹とお薄で、ひと休みである。

 ふと見たら、目の前に陶器の人形が置いてあった。

 

 

 

            

 

 今回、注文した器と一緒に入手したのが、上の鉢である。

 工藤和彦さんという旭川の作家の作品。薄くて固く、そして驚くほど軽い。

 陶器なのに、水を吸収しない作りだから、いきなり煮物を盛っても大丈夫なんだって。

 

 「陶器は使う前に水に30分漬けて、なんてふだんは無理ですよねえ」

 笑いながら店員さんが説明してくれた。

 ふだん使いを重視する、とはこう言ったことなのかも知れない。

 

 


 

 

 さて、当ブログ、わたしのあしあと、がやっと1周年を迎えられました。

 これもひとえに、ご覧くださる皆様のおかげです。ありがとうございます。

 これからも、わたしのつけたあしあとを記録していけたらいいな、と思っています。

 どうぞよろしくお願いいたします。                          ナツパパ拝


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コメント 7

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ともママ

ふだん使いの食器なかなか見つからないんですよね でもお高そうなお店ですよ ナツパパさんの安いはあんまり信用できないですからねえ
(笑)
by ともママ (2006-01-20 21:04) 

ともママ

済みません言い忘れました 一周年おめでとうございます これからもたのしい記事を書いてくださいね
by ともママ (2006-01-20 21:07) 

じゅんぺい

一周年おめでとうございます(^-^)
いつも写真のお人形のようにほんわり気分にさせていただいてます。
これからも楽しみにしています。

ナツパパさんのお宅の食器棚で充分目の保養ができるのでは??
と思う今日この頃です…。
by じゅんぺい (2006-01-21 07:11) 

ナツパパ

ともママさん。
2通もコメントをありがとうございました。
いや、ホントに安いんですから。1枚100円くらい。それ以下のお皿もあります。もちろん、それ以上のもたくさんありますが‥‥‥(笑)
お近くにお出での節は、覗いてみてください。
by ナツパパ (2006-01-21 17:00) 

ナツパパ

じゅんぺいさん。
いつも、コメントそしてnice!をありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。

この記事を読んで、妻は、わたしも行きたかったのに~、と叫んでいます。器好きの夫婦ですので、収納が大変です。
by ナツパパ (2006-01-21 17:03) 

中島茂信

花田を贔屓にされているのですね。「食」に関する考え方が手にとるように見えました。
1周年おめでとうございます。
by 中島茂信 (2006-01-21 21:10) 

ナツパパ

中島さん。
「花田」とは、もう25年くらいのお付き合いなんです。
現代の、日常の食生活を考えてくれている店だと思います。
その姿勢が続く限り、お付き合いさせていただこうかな、と思います。
by ナツパパ (2006-01-22 21:02)