宿願を果たす 続き 【オホーツクで24時間 その2】 [旅行中 国内編]
承前
念願を果たし、やってきた「北のアルプ美術館」は、斜里の街の郊外にたたずんでいた。
その敷地だけ、北方の樹木が繁り、格別の雰囲気を感じる。
駐車場に車を止め、玄関で声をかけると、館員のご婦人が現れた。
名簿に名前を書き、さて入館費は?と伺うと、無料とのことである。
個人の美術館とはいえ、無料には驚いた。
この美術館の創設者にして館長である山崎猛氏の、この施設に対する姿勢を見る思いだ。
美術館の建物は、三井農林が従業員の寮として使っていたもの。
山崎氏が開館にあたって譲り受け、館内の構造はそのままに、美術館として改装しつつ使っている。
したがって、玄関は普通の家の大きさであるし、階段や廊下も小ぢんまりしているのだった。