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王子神社の狛狐たち [狛犬さん見物]

 

 

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 京浜東北線王子駅付近は、江戸時代の昔より、遊山の地として人気があった。

 石神井川が渓谷となって流れ、飛鳥山などの景勝地もあって...江戸から日帰り圏内だったことも理由らしい。

 

 駅近くの「王子稲荷神社」も、また、江戸時代より参拝者の多い神社なのだった。

 この神社は大晦日に、全国の稲荷神社から使いの狐が集まるところとして有名である。

 もう一月ほど前になるか、友人のS君と、その「王子稲荷神社」を訪ねた。

 やって来た「王子稲荷神社」は、古くからの由緒ある神社、門もまた堂々として立派な造りだった(写真上)。

 

 

 

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 門を入ると、広い境内になっていて、そこは幼稚園の遊び場でもあった。

 手水舎の先に階段があって、本殿はその階段を上がったところ。

 参拝する人が多いのだろう、階段は一方通行になっていて、本殿脇には、お札などを授与する大きな建物も。

 

 本殿は権現造りの立派なもので、内部は朱漆がかかり、天井には花々と鳳凰が描かれている(写真上・下左)。

 きれいに整備された本殿は美しく、なにやら御利益も多そうな感じで...100円玉を賽銭箱に...。

 

 

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 ところで、「王子稲荷神社」には、たくさんのキツネの石像が置かれていた。

 キツネはお稲荷様の使い、稲荷神社とは切っても切れない関係である。

 

 ここ「王子稲荷神社」は、東国33ヵ国の稲荷神社を束ねる総元締め。

 そのせいか、どの石像もキリッとしていて鋭い眼差しや真面目な物腰のものが多かった(写真上)。

 本殿に至る階段脇の狛狐など、おっかないくらい(写真上・上左、中)。

 子どもと一緒のお母さん狐もするどい感じ(写真上・上右)。

 

 その中で、一体だけ妙にノンビリした狐がいた。

 その一体だけ...を見ていたら、なんだか脱力してしまいそうで、なんとも可笑しい。

 上の写真、下の右にある狐がそれである。

 小さな写真でちょっと分かり難いだろうか...下にアップの写真を載せてみることにする。

 

 

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nice!(18)  コメント(33) 
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コメント 33

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gop

赤いキツネ、じゃない「笑うキツネ」も全国に居る様で(^^
http://homepage2.nifty.com/0410/04goods/face/smile/smile_1.html
by gop (2010-03-11 17:49) 

めぎ

これはなんとも可愛い狐さんですね~!
これを作った人の遊び心が伝わってくる気がします。
狐さんもいろんな性格の子がいるんですよね~きっと。
by めぎ (2010-03-11 18:28) 

manamana

マンガチックなまでに、目が垂れてますね。
きっと深い意味があるんですよ、きっと。
by manamana (2010-03-11 21:49) 

hideyuki2007y

王子は今は京浜東北線から都電荒川線や東京メトロ南北線乗換のための交通の要地のようになってますね。飛鳥山では花見をしました。この緩いキツネさん、組織に多くのキツネがいると誰かが緩い感じになって、仲間のなかでの均衡を保っていたのではと思ってしまいます。
by hideyuki2007y (2010-03-12 01:32) 

YAP

凛々しい表情のやユーモラスな表情のもあって、なかなか見比べるとおもしろいですね。
by YAP (2010-03-12 08:04) 

ナツパパ

りぼんさん。
nice、ありがとうございました。
稲荷神社は数多くあって、たとえば京都の伏見稲荷とか茨城の笠間稲荷とか、
それぞれ大きな神社です。
王寺稲荷も大きな神社なのですが、そこまで大きいわけでもいなく、でも大晦日には
使いの狐が集まるんだそうです。
相当な御利益がある、と確信しましたね。
by ナツパパ (2010-03-12 08:17) 

ナツパパ

ほりけんさん。
nice、ありがとうございました。
本殿への階段脇にあった狛狐なんですが、一方の狐は鍵を持っていました。
江戸時代の鍵なんですが、何の意味なんだろうなあ、と今でも不思議です。
本殿への入口の鍵なのか、はたまた、異界への入口にかかる錠の鍵なのか。
なんだか妄想が広がってきそうですねえ。
by ナツパパ (2010-03-12 08:21) 

ナツパパ

takemoviesさん。
nice、ありがとうございました。
王子界隈は、江戸時代、狐火で有名なところだったそうです。
それはもうあちこちでポッと光る狐火を見ることが出来たのだとか。
江戸時代は、神社のまわりも田や畑が多かったでしょうし、林もあったでしょうから
そういうところで光る狐火は神秘的だったことでしょうね。
今は家が建ち並んでいますので、狐火もなくなってしまったみたいですけれど。
by ナツパパ (2010-03-12 08:24) 

ナツパパ

あんぱんち~さん。
nice、ありがとうございました。
記事の写真で、石像の狐の足下にある、お饅頭のような物体は、狐火を現したものとか。
石像の下にも狐火が彫られていましたっけ。
そういうものを見ると、王子稲荷の狐火は、相当有名だったのでしょうね。
見てみたいなあ、と思うのですが、根が小心者ですので、実際であったらきっと
腰を抜かしちゃうんじゃないか、なんて思いますねえ。
by ナツパパ (2010-03-12 08:28) 

ナツパパ

gopさん。
コメントで書いて下さったアドレスの記事、拝見しました。
いやぁ、面白いものですねえ。
これははまりそうですよ、わたし...なんか恐ろしいような予感がしてきましたけど(笑)
様々な姿形の狐は、狛犬の多様性にも繋がるように思います。
江戸期の皆さんの遊び心でしょうか。
こういう気持ちって良いなあ、と思いますねえ。
by ナツパパ (2010-03-12 08:31) 

ナツパパ

今造ROWINGTEAMさん。
nice、ありがとうございました。
王子神社の本殿は、使われていなければ、内部に入っても良いのでした。
そこは朱漆が美しくて、天井画が素晴らしい空間。
きちんと整備されていて、とても心地よかったですねえ。
そうやって昔からの建物を維持管理していく神社の姿勢は好きです。
by ナツパパ (2010-03-12 08:34) 

ナツパパ

ヨタ8さん。
nice、ありがとうございました。
王子というと「扇屋」という卵焼きの老舗があります。
そこでだす、窯焼き卵焼きが美味しい、と聞きましたが、今回は行けませんでした。
なんでも、丸い釜に卵と味醂などをたくさん入れて、時間をかけて焼くものだそうです。
わたし、甘い卵焼き大好きなので、いつかは、なんて思っているところです。
お正月の伊達巻きも、3が日の間に一本はわたしだけで食べちゃうくらいなんですよ。
by ナツパパ (2010-03-12 08:39) 

ナツパパ

めぎさん。
コメントを頂いたgopさん↑によると、狐にも様々な姿形の石像があるんですね。
その面白さは、はまってしまいそうな予感がします。
作者の遊び心、依頼者の遊び心、どちらも素敵だと思います。
そういう余裕を持ちたいなあ、と思うのですが、日々の暮らしに追われておりますと、なかなか。
せめて、こうやって石像を見に行って、ノンビリしよう、と思います。
by ナツパパ (2010-03-12 08:44) 

ナツパパ

tateichi_mさん。
nice、ありがとうございました。
稲荷神社というとお稲荷さん...かなり強引な展開ですが(笑)
わたし、稲荷寿司が大好きで、あるとつい食べてしまうんです。
お腹が一杯でも、つい...子どもの頃からそうでした。

父方の実家は葛飾高砂にあるのですが、祖父母が健在だった頃、わたし宛に
「用事があるからお出で」と、よく電話がかかってきたものでした。
で、1時間半くらいかけていって見ると、お稲荷さん作ったから、って、それが用事(笑)
お腹いっぱい食べて、また1時間半かけて帰ったことが何回もありましたっけ。
懐かしい思い出です。
by ナツパパ (2010-03-12 08:50) 

ナツパパ

manamanaさん。
たしかに何か意味があるのだろう、と思いますねえ。
というのも、この狐は、門の脇に門番のように建っている一対の一つだったんですよ。
一対のうち、もう一つはきわめて真面目な表情でしたし。
でも、それにしても、ここまで緩い顔立ちにしなくてもなあ、と思いましたが(笑)
by ナツパパ (2010-03-12 08:54) 

ナツパパ

hideyuki2007yさん。
飛鳥山の桜は見事ですよね。
もうすぐ桜の季節、さぞかし人が集まって賑わうことでしょう。
わたしも行ってみたいのですが、人混みが苦手で、なんとなく億劫になってしまいます。

そうそう、hidetyuki2007yさんの仰るように、緩い感じ方がいると、組織が纏まることが多いのは
あれは不思議ですねえ。
ご当人は巧まずしてそうなっているのでしょうが、意外な効果、たしかにありますね。
by ナツパパ (2010-03-12 09:00) 

ナツパパ

YAPさん。
記事に掲載したほかにも何体もの石像がありました。
いくつかは欠けたりして境内に置かれていたものも...石像は風雨にさらされる定めですので、
風化したり欠けたりすることが多いです。
とくに狐の場合が、鼻が長くてそのあたりから...惜しいなあ、と思いますが、仕方ないのかも。
その石像を、補修したり、欠けたものでも捨てずに境内に置いていたり、と王子稲荷神社の
愛情が感じられました。
それは見ていて心地良いものでしたねえ。
by ナツパパ (2010-03-12 09:04) 

小肥り

なんでもかんでも真面目・・・もいいけど
なかには一匹ぐらい風変わりなのがいても・・・いいですよね。
(^д^)У
by 小肥り (2010-03-12 11:18) 

gop

>これははまりそうですよ、わたし...
馬鹿されない様、お気をつけて(^^
by gop (2010-03-12 13:01) 

ひろころ

見た瞬間、ふにゃ~っと力が抜けました(笑)
何ともユーモラスなお狐様☆
でも、よーく見てるとおっかない筈のお狐様も何だか茶目っ気ありません?
歌舞伎役者の化粧みたいに、演出してるのかも知れませんよ(^^*)
by ひろころ (2010-03-12 15:45) 

ナツパパ

hide-mさん。
nice、ありがとうございました。
王子稲荷隠者の隣には、「名主の滝公園」があって、そこも江戸の昔から有名な観光名所でした。
広い公園内には3本の滝が流れていて、なかなか良いところでしたが、滝の流れは細くて。
でも、一面平らな関東平野の、さらに南部の江戸では、滝なんかありませんので、
こういう滝でも大人気だったのだろうと思います。
神社にお参りしてた滝を見物して、というのは、江戸時代の皆さんにとっては
ホント楽しみだったのでしょうね。
by ナツパパ (2010-03-13 09:13) 

ナツパパ

小肥りさん。
真面目な人間ばかりが集まると、どうかすると一方向に暴走することがあります(経験あり)。
そこに、いい加減な人間がひとり入るだけで、暴走が無くなるのは不思議です(これも経験あり)。
小肥りさん仰るとおり、風変わりな人物がいた方が健全だと思いますねえ。
わたしがそれに当たるか、というと、うーんどうでしょう...自覚はないのですが...

by ナツパパ (2010-03-13 09:18) 

ナツパパ

gopさん。
ホントにねえ、狐はやってくれますからねえ。
狸と狐、いろいろな話は面白いです。
そういえば、子どもの頃読んだ昔話も忘れてきちゃったなあ。
by ナツパパ (2010-03-13 09:21) 

ナツパパ

ひろころさん。
ホントだ、よくよく眺めると、結構ユーモラスだったりしますねえ。
肩肘張っちゃってがんばっている様子なんか、オーオーやってるねえ、という感じでしょうか(笑)
そういえば、ここ王子神社界隈は狐火の名所だったのだとか。
江戸時代には、夕暮れ以降、いくつも飛んでいるところが有名だったそうで、
一度見てみたかったなあ、と思いますね。
神社の境内は森になっているのですが、そこでは出ないのかしら。
by ナツパパ (2010-03-13 09:24) 

H小学校のMより

今日(3/13)水戸・笠間とドライブしてきました。笠間稲荷へ行きました。やっぱりお狐様が並んでいました。子どもを連れた狐もいました。子どもはまるでダックスフントみたいでした。クルミ入りのおいなりさんが美味しかったですよ。
by H小学校のMより (2010-03-13 22:34) 

ナツパパ

MERIさん。
nice、ありがとうございました。
稲荷神社の総元締めと言えば、たしか京都の伏見稲荷神社です。
わたしも一度行ったことがあるのですが、奉納の鳥居がすごかったですねえ。
お稲荷さんに寄せる信仰の厚さが分かりましたっけ。
ところで、お稲荷さんっていうと油揚げなんですよね。
関西に伺うと、きつねうどんを食べるのが楽しみです。
ホント美味しいなあ、と思います...って、食欲の話題になってしまいました(笑)
by ナツパパ (2010-03-14 08:50) 

ナツパパ

M先生。
笠間稲荷、わたしも行ったことがあります。
少し古びた門前町と境内が、なかなか良い雰囲気でしたっけ。
その時は、狛狐は意識していなかったのですが、そうですか、たくさんいましたか。
機会があればまた行ってみたいなあ。
練馬からですと、外環~常磐道、で快適なドライブが出来るんですよねえ。
そうそう、クルミの入った稲荷寿司、覚えています。
門前町にお店があるんですよね。
...そういうことはちゃんと覚えているんですよねえ(溜息)
by ナツパパ (2010-03-14 08:54) 

akira isida

笠間稲荷の近所に住んでました.伏見稲荷も何度も行きましたが,これまで一番良かったのは津和野の太鼓谷稲成神社です.
http://japan-web-magazine.com/japanese/shimane/japan-shimane-tsuwano-taikodani-inari-jinjya-shrine1-japanese.html

きつねうどんは関西が美味しいですが,稲荷寿司は関東風の黒くて酢飯だけのが好きです.また花見に「お稲荷さん」を色々持っていきましょう.

by akira isida (2010-03-14 20:23) 

ナツパパ

akira isidaさん。
コメントでアドレスを引用して下さった「太鼓谷稲成神社」素敵な神社ですね。
ローケーションも良いですし、建物も立派です。
日本3大稲荷、5大稲荷に「豊川稲荷」が入っていなかったのは意外でした。
あそこ大きくて立派なんですがねえ。

稲荷寿司、わたしも大好きなんです。
神田界隈に行くと、淡路町の「志之多寿司」でつい買ってきちゃったりします。
お花見楽しみですね。
by ナツパパ (2010-03-15 07:52) 

飛狼

狛犬さまと違って、どこのお稲荷さんもちょこんとしているイメージがありますが、表情はさまざまですね。
by 飛狼 (2010-03-17 04:25) 

ナツパパ

飛狼さん。
あっ、そうですね。
たしかに、狛狐は軽やかな感じですねえ。
狛犬のどっしり漢は無いかわり、とても愛らしい感じがします。
もっとも、近くに寄ってみると、結構怖い顔つきだったりするのですけれど。
狛狐もいろいろな顔つきや表情があって、なんだかはまりそうな予感(笑)
狛犬さん見物の新しいバリエーションになるかも知れませんねえ。
by ナツパパ (2010-03-17 07:57) 

ナツパパ

いっぷくさん。
nice、ありがとうございました。
ここ「王子稲荷神社」は時代小説の舞台としてもずいぶん登場していました。
最近では、平岩弓枝さん作の「ひゃぶさ新八御用帳」シリーズに、ずばり
「王子稲荷のおんな」という題名で作品がありました。
狐火などが出てきてなかなか面白い小説で、江戸期の王子稲荷界隈が描かれていました。
by ナツパパ (2010-03-18 07:50) 

ナツパパ

くーぷらんさん。
nice、ありがとうございました。
稲荷神社は全国あちこちにあって、それぞれ信仰を集めていますよね。
古くからの神社には、由緒も多く残っていて、その由緒書を読むだけでも面白いです。
ここ王子稲荷神社は、大晦日に狐が集合するところだそうで、狐火も多く見られたとか。
狐火を見ると卒中になる、とも言い伝えもあるそうですから、けっこう怖いものなんですねえ。
by ナツパパ (2010-04-05 20:12)