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一宮駅  【日本一宮駅巡り 其の一】 [駅に行こう]

 

 

 わたしは高校生の頃から旅行が好きで、休みにはあちこちに出かけていた。

 でも、なにしろ学生のことで、旅行費用だけで手一杯、とてもお土産を買う余裕なんか無かった。

 そこで、旅行先の駅で入場券を買って、旅の記念にしていたのだった。

 

 ある時、ふと、あちこちに「一宮」と名前のつく駅があることに気がついた。

 数えてみたら、日本全国に「一宮」と名前のつく駅が11ある。

 で、その駅の入場券を集めたりしたことがあった(その顛末についてはここに →  )。

 でも、その入場券の中には、友人から貰っただけで、実際には行ってない駅もある。

 

 そこで、日本中の一宮駅に、実際に行ってみようか、と思い立った。

 

 

 

 

  まず初めの記事は、四国香川県の「一宮駅」にしようと思う。

 なぜなら、他の9箇所の駅は、一宮の前に地名がついている。

 尾張一宮、とか上総一ノ宮とか...ところがこの駅は、単に「一宮」である。

 

 ところで、名前をつけるとき、最初につける場合は最も簡単なもので良いはずである。

 ここに一宮があるから、それと区別するために、他の駅は地名を前につけているのかもしれない。

 だとしたら、ここが全国の一宮駅の「はじまり」なのかも、と考えた。

 

 一宮駅巡りの最初を、この駅にした由縁である。

 

 

          

 

 一宮駅は、高松琴平電気鉄道、通称琴電(ことでん)という私鉄の駅である。

 そこで、向かった先は、JR高松駅近くの高松築港駅。

 ここが起点の琴電は、琴平までの本線と長尾線志度線の2本、合計3本の路線を持っている。

 一宮駅は、琴平までの本線の途中にある。

 

 

           

 

 築港駅のホームには、ちょうど「一宮」行きの電車が止まっていた。

 どこかで見た電車...と思ったら、昔なじみの京急1000系だった。

 最近京急で数が減っていると思ったら、ここに再就職していたんだな。

 

 高松築港を発車した電車は、高松市内、そして郊外の住宅街を走っていく。

 景色は関東近郊のそれと変わらない。

 途中、大きな車庫のある仏生山駅を過ぎると、畑や田んぼが見えだしてきた。

 意外に起伏の多い讃岐平野を、電車はノンビリと走って...高松築港から20分、一宮駅に着いた。

 

 

        

  

 上の写真が、一宮駅である。

 周囲は住宅が多く建ち、郊外にある駅の典型のような感じだった。

 高松市内への通勤者も多いのかもしれない。

 

 

     

 

 駅はホームが2本に線路が3本。

 折り返し用の線路もあり、また、駅員が配置されているなど、規模の大きな駅である(通常は無人駅だった)。

 

 

 

              

 

 さて、一宮とは、本来その国の一番大切な神社のことを指す。

 それで、その国で最も格式の高い神社のそばにある駅が、一宮を名乗るのである。

 駅近くに「田村神社」があって、神社の由来書に寄れば、ここが「讃岐国一の宮」だそうである。

 だが、旧官幣中社、一宮を名乗るほどの格式や規模ではないようにも思う(写真上)。

 不思議なことである。

 

 

      

 

 折りしも「七五三」の時期で、参拝の家族がたくさん来ていた。

 この地方では有名な神社なのかも知れない。

 

 

        

 

 神社のそばには、「一宮寺」があった。

 四国88箇所霊場、第83番目のお寺である。

 お遍路さんが何人かいらした。

 

 隣の神社の喧噪から比べ、別世界のような静けさ。

 これから一宮駅巡りをしようとしているわたしも、そういえばお遍路に似ていないこともない。

 なんだか最初から妙な因縁を感じる駅だった。

 

 

         

 

 追 記       長い長い記事、ここまでご覧下さり、ありがとうございました。

            さてさて、一宮駅行脚をはじめてしまいました。

            のっけからこんな長い記事になってしまい恐縮です。

            これから暇を見つけて各地の一宮駅を回ってみようかな、と思っています。

            それで勝手にシリーズとしてしまいました。

            いつ行けるかは運次第...そんないい加減さなんですが...もしよろしければ、また。

 

                                                      11.13   ナツパパ 拝


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MORIHANA

今月の「旅の手帖」は夜汽車の特集です。
本屋さんで見かけたら、立ち読みしてみてくださいね(ёёノ
by MORIHANA (2007-11-13 09:36) 

ナツパパ

MORIHANAさん。
多分、お話の「旅の手帳」が今、わたしの机の上にあります。
読んで愉しく為になりますが、夜汽車に乗りたくなるのが玉に瑕というやつで(笑)
わたしの場合、先日遊びに行ってしまったので、年内はもうお仕事なんです(涙)
「たくさん稼いで北京で豪遊」が合い言葉なのですが、さて...
by ナツパパ (2007-11-13 19:50) 

YAP

同じ名前の駅がそんなにあるとは。
私の最寄り駅も、同じ名前の駅が各地にあるのかもしれませんね。
そう思うと、おもしろいですね。
by YAP (2007-11-14 08:16) 

ナツパパ

YAPさん。
神田にある小川町駅は、埼玉の奥にも同名の駅がありますね。
春日町という駅も、たしか3つくらい...大宮駅もいくつかあるんです。

...ここまで書いてきて、つくづくわたしって暇人だなあ、と思いましたねえ。
駅名を探しながら時刻表の地図を眺めているところなんか、うーん...
我ながらちょっとあぶないなあ...なんて思いますねえ。
by ナツパパ (2007-11-14 19:26) 

かめむし

津のつく駅とか、カタカナのつく駅とかも面白そうですね。
色々考えると、際限がなくなっちゃいそうで危険ですね(笑)。
by かめむし (2007-11-15 05:26) 

ナツパパ

かめむしさん。
時刻表の地図に出ている駅名を見ていると様々な名前がありますね。
面白くて、眺めていると、つい時間を忘れます。
これってちょっとどうなんだ...と不安になることもありますが(笑)
by ナツパパ (2007-11-15 08:27) 

じゅんぺい

楽しい旅シリーズの始まりですね!!
私も路線図とか地図を見るのが好きなので(笑)ヘンだとは
思いませんよ~。最近はネットで乗り換えも一発検索ですが
どうやって行くのか自分で調べるのも楽しいですよね。

川越には“霞ヶ関”という駅があります。都内から来る方は
みんな驚きます!!
by じゅんぺい (2007-11-16 05:25) 

ナツパパ

じゅんぺいさん。
おおっ、じゅんぺいさんもお好きだったのでしたか、それは嬉しい。
わたし、地図や時刻表を眺めていると、好奇心がどんどん湧いてくるんですよ。
面白いなあ、と思うんですけれど、なかなか理解していただけない...とくに妻には(笑)

霞ヶ関駅、ありますね。
家は霞ヶ関が最寄りの駅です...ちょっと良いなあ(笑)
by ナツパパ (2007-11-16 08:28) 

きょうパパ

いやぁ、この“シリーズ”は本当に楽しみです。
私の好きな、とある“一宮”はいつでてくるかなぁ・・・あ、駅名にはないのか。信州なんですけど・・・
 ナツパパさん、ぜひぜひ、完走してくださいね!
by きょうパパ (2007-11-18 21:05) 

ナツパパ

きょうパパさん。
楽しみと仰っていただきありがとうございます。
なによりの励ましです。

信州の一の宮ですか...はて...どこでしょう。
わたしも信州は好きでよく行くのですが...調べてみますね。
by ナツパパ (2007-11-19 08:51) 

manamana

2009年からやって来ました。
ここが、一宮駅巡りの原点ですね。
さらに高校生の頃からの夢を叶えつつあるなんて、
すごく素敵ですね。
そして、駅のそばには必ず大きな神社があるのが、
また、旅をふくらませます。
さて、次は、どの一宮駅を読ませていただこうかな。
by manamana (2009-09-22 16:32) 

ナツパパ

manamanaさん。
ここを訪れたのは、もう2年も前になるのですねえ。
ちょっと前のこと、そんなふうに思っていましたが...
今読み返してみると、写真のとり方とか、ずいぶん簡単に済ましていますねえ。
ここから加賀一の宮まで、ずいぶんあちこち行ったものです。
by ナツパパ (2009-09-23 09:47) 

ぜくう

日本の鉄道全線完乗を目指している尾張一宮在住の者です(現在、約80%)。
一宮駅巡りを思いついたので検索してみたところ、10年以上前に先達がいらっしゃいました。
記事、参考にさせていただきますね。
by ぜくう (2019-08-16 09:27) 

ナツパパ

ぜくうさん。
お便り有難うございます。
わたしが一宮駅めぐりを始めて、もう10年以上になるのですね。
早いなあ、と思わずため息が出てきます。
この後、一宮二宮と進めていくはずなのですが、なかなかいけません。
お便りを拝見して、わたしの心にも火がともりました。
そろそろ再開しようかな。
是空さん、頑張ってくださいね、そして楽しんでください!
by ナツパパ (2019-10-04 09:14)